【やじうまWatch】教訓はどこへ? 32ビットIEとSafariのみ対応、Java必須のマイナンバーのポータルサイト - INTERNET Watch
これどころか、使い方ページをみるとセキュリティレベルを下げろとかその他もろもろ…。とりあえず残念だと思ったことをまとめておく。
- 必要要件が10年前なら許されるような古さ、すなわち、設計・開発・実装まで時間かかってしまいすぎ
- 市場を経由して国民が便利としているものに追従できていない
- 一般国民に向けてツールを配布する仕組み、インフラが無さすぎじゃないか
- エンドユーザのツール・インフラの整備に日本の会社の技術が使われて無さすぎ、そもそも無いのか?
- 部品、パーツの技術はある! のだったらちゃんとUI・UXも含めてそういうこと得意な連中に金払ってちゃんとやってもらうべき
- やっぱ多重請けはホント悪、エンドユーザじゃなくて客の顔みて作るしか無いからな
- 「多重請けで作ってねーよ」とおっしゃられるならばさらに失望だ。どんな連中がどんな単価でどんな責任で作ってんだよ。
普通に要件としては以下だと考える。
- インストールなどの手間をかけず簡単に
- なるべく他社商品に依存しないように
- できるだけ多くの国民に公平に配布し
- 便利かつ
- 安全に活用してもらう
マイナンバー 情報システム関連 落札者一覧これで一応みられる。 https://t.co/henGkh5rkk
— ふぁらお加藤 (@PharaohKJ) 2017年1月19日
沖電気工業(株)、NTT コミュニケーションズ(株)、(株)日立製作所、日本電気(株)、富士通(株)、(株)NTT データ、、、に入札させて出て来るのがコレと。まぁ実力だろう。
— ふぁらお加藤 (@PharaohKJ) 2017年1月19日
メンツを見ればドリームチーム(そりゃそーだ)。この受注ができるのはこのメンツしかないだろう。しかし彼らがやってもこうなってしまうのかという失望感。OSSのコミッタなどもいらっしゃって見えないところで寄与されてらっしゃるのかもしれないけれど。あ、ICカードはそうでもないか。
各項目についていろいろ言いたいことはあるが、やはりそもそも負けているのは「一般ユーザ向けのICTが完全に死んでいる」ことである。
ha4go を見ていただければわかるがほとんどのことはすぐできることばかりだ。日曜プログラマが片手間でできるものばっかりである。日本を代表するメーカーが数億かけてやることなんてほとんどない。このご時世において国民・市民に提供されるべきICT基盤や活用が足りてない。結果として「偉い人の指示・現場の人間の運用・一般市民が望むもの」の乖離が激しすぎるのだ。
この乖離は、MVCデザインパターンで解決できるのではないか。前提として以下としておく。
- 国や地方自治体が一般市民向けのソフトウェアを作るのは無理がある
- 一般市民が使うツールは市場によって左右される
- 今年流行ったものが来年なくなっていることを想定せねばならない
としておく。のであれば、せめて国や地方自治体はモデル(Model)、すなわちオープンデータを提供することに徹し、「一般市民が望む形にする(View)」は「一般市民が作る」のにまかせればよい。これでフェアな競争もできる。
国民・市民向けサービスの仕様が残念なのが現時点でこの社会の実力であろう。役所がエンドユーザーをそのように想定し、ああいう要求をし、そういう会社が落札、実装し、でてきたのがこれということだ。私もそのICTに少しでも関わる国民・市民として戒めとしたい。つまり、これが私の実力ということだ。少しづつ底上げしていくしかない。